7.将来の映画館はどうなるのか?

気付いたら秋になっていました。

数日前まで車のエアコンを弱冷房にしておりましたが、今朝は初めて弱暖房にしました。

 

「将来の映画館がどうなっているのだろうか」とふと疑問を持ちましたので、頭に浮かんだことを徒然に書きます。

 

 

映画館と同じような業種とは?

 

まずは映画館を一つの業種と考え、映画館と経営方法/財務が似ている他産業をあぶりだすことにします。

映画館は設備への初期投資と維持費が大きい業種です。

この点を考えると次の業種が映画館と似ていると思います。

 

【 大学 】

文部科学省は大学の基本財産として土地と建物と機器備品の確保を求めています。
(細かく申しますと、借り入れでない自己資金で基本的財産を賄うことを求めています。これを大学設置基準では「基本金」といいます)

同様に、映画館を新たに作るには、あるいは運営するには、建物と機器備品に投資しなければいけません。

 

 

【 鉄道、電力を代表とするインフラ系企業 】

電力業界は旧来、「発電部門」と「送配電部門」と「小売部門」の三つの役割を地域ごとに一社ずつある電力会社が引き受けていました。

すなわち、「発電所」と「鉄塔・電柱・電線・変電所」に莫大な資金が必要とされました。

(ただし、1995年以降「発電部門」は原則参入自由となりました。
また、「小売部門」も段階的に自由化を実施し、2016年に全面自由化を達成しました。「送配電部門」も中立性を担保するため、2020年に法的分離がなされる予定です。)

鉄道業界も同様ですね。

路線と列車基地の土地代、線路の設置維持代、電車代に巨額を投資しています。

 

 

 

 

学校やインフラ企業に生き残り策はあるか?。

 

【大学の現状と将来】

大学は少子化からくる波にのまれようとしています。

団塊世代のジュニア層は一年で約200万人いました。

大学側は努力しなくとも受験倍率が高く定員が充足しましたので、大学の経営方法は殿様商売ともいわれていました。

しかし、今の18歳人口は約110万人と激減しております。

どの大学も受験生集めに必死ですね。

 

(画像引用→「18歳人口と高等教育機関への進学率の推移」)

 

なお、団塊ジュニア層以降、18歳人口が減ってきても大学がつぶれなかったのは、単に進学率が上昇したお陰です。
大学の自助努力があったわけではありません。

 

今や、私学がつぶれないように、私学と公立大学との統合を文部科学省が考えている時代となっています。

 

大学に将来があるならば、次の道を模索する必要があるかと思います。

1.高齢者、専業主婦を受講生とする講座の開発

2.社会人が企業に勤めながら学べる資格課程の設置

3.大学キャンパス/教室/設備/機器備品を授業時間外に外部に賃貸する

4.教員という資源を学内にとどめず、学外へ講師などとして派遣

 

・1と2は、アメリカの大学が生き残り策として打ち出し成功しています。

・3については、学内を貸会議室/劇場/機器レンタルし収益を目指します。

・4については理系の教員(特に工学部系教員)に多くの実績がありますが、文系教員が収入を得る新規仕組みを開拓する必要があります。

 

【インフラ系企業の現状と将来】

 

電力会社の例を挙げます。

先に、「発電部門」と「送配電部門」と「小売部門」分離について触れました。

「発電部門」については、原子力発電所が水力/火力に比して経済的に優位になっていないことが近年明らかになっています。
さらに、廃棄物処理費を除外しても経済的に成り立たないとの見識が注目されています。

自然エネルギーは、当初から電力会社以外の業種が進出しています。
水力においても小型発電システムを取り入れる地域が増えてくることでしょう。

自家発電を取り入れる企業が中小にまで広がりますと、電力会社の「電力メーカーとしてのアイデンティティー」すらも危うさを覚えます。

さらに、これからも自然エネルギー発電割合が順調に推移しますと、原子力発電はおろか電力発電の費用対効果の低迷が考えられます。

 

 

「送配電部門」については、よほどの技術革新がないかぎり現在の利益が継続されることでしょう。

「小売部門」においては、今の総括原価方式がいつまで保証されるか未定です。

また、技術発展による省エネ設備/製品の開発が進み、電力需要の低迷が気がかりです。

唯一の光は電気自動車による電力需要ですが、これも水素発電などの新技術との競争にさらされることになるでしょう。

これらを考えるに、電力会社の将来には暗雲が立ち込め先行きが見通せない状態といってよいかと言えます。

将来的には、今の既得権にしがみつく限り、電力会社は送配電部門のみが生き残るにすぎないと私は考えています。

このことは電力会社にとっって一見マイナスのように思われますが、あながち悲観する必要はありません。

収益率が高い部門に事業を特化させることで生き残る企業は多いものです。
時は、この部門が持つ優位性を他の業種に応用し、以前の業種以上の利益を出すのみならず、業種のパラダイム変換を成功させることすらあります。

現在の電力会社の人事は、他業種からの人材を受け入れない体制が続いています。

来たる将来を見据え今の採用システムを見直すことが、電力会社をはじめとするあらゆるインフラ系企業にとって先決事項だと考える次第です。

 

映画館の将来について

 

大学と電力会社の現状と将来について思うことを書いてまいりましたが、このことは映画館にも応用が利くことが多いと考えます。

換言しますと、大学/電力会社が行っている対策を映画館経営にスライドさせた場合、どのように具体化できるかを考えれば良いのです。

この具体策はおいおい加筆していこうと思います。

 

 

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