5.「万引き家族」と家族の疑問

こんにちは。

今回は、『万引き家族』について思うところを書きます。

久しぶりの映画館で『万引き家族」。

 

エスカレーターで上がるとき、
通路のポスターをみるとき、
受付の方に接するとき、

「映画館にやってきた!」と心ときめきます。

 

久しぶりの映画館でしたので、チケットの買い方すら忘れていました。

平日の午前中だったせいか、お客さんは20名くらい。

一番後ろの端の席を選びました。

くつろげるのです。

 


(画像引用:GAGA)

 

さて、『万引き家族』。→GAGA公式サイト

奇抜なタイトルに、ぶっ飛びました。

 

タイトルからは、マンガ『浦安鉄筋家族』を思い出しました。
秋田書店

 

第71回カンヌ国際映画祭の最高賞「パルム・ドール」を受賞しましたね。

おめでとうございます。

 

2か月前にDVDで観た『私はダニエル・ブレイク』(2016年パルムドール受賞作)が良かったので、同じ賞を取ったこの作品を楽しみにしていました。

この『私はダニエル・ブレイク』、
引退を撤回してまで撮ったケン・ローチ監督の力作です。

しゃくし定規の行政の壁に阻まれ、必要な支援を受けられないばかりではなく、人としての尊厳さえも奪われていく現実。

その中で、弱っている者同士の助け合いが淡々と描かれていました。

 

(画像引用:『私はダニエルブレイク』公式サイト)

 

『万引き家族』と映画館

 

映画、良かったです。

家族の日常生活が淡々と丁寧に描かれています。

日常と言っても、法の中で日々を生きている人にとっては通常ではありえない犯罪がいくつも描かれます。

でも、すでに自分の視点が家族に引き付けられていますので、万引きをはじめとする数々の犯罪さえごく当たり前の日常生活に感じられました。

 

映画や小説というものは面白いもので、自分の倫理観からは離れた出来事であっても、観ているうちに読んでいるうちに主人公の立場になっていますので、自分が持っている倫理観の枠組みを一気に乗り越えられるのです。

特に映画館の中では、自分を無意志の内に縛っているあらゆるものから解き放たれる思いがします。

逆にいえば、自分が日々従っている枠組みが自ずと明らかになってきます。

映画館で起こる、この枠組みの転換が実に心地良いのです。

 

しかし、

リアルで枠組みの転換が起きると大変です。

自分の人生観が変化すること、自分が大切に守ってきたこと、意味があると信じ込んできたこと。

これらが急に崩れると、自我の危機ですから。

だからこそ、映画館での一時の枠組み転換が心地よいのでしょうね。

 

 

『万引き家族』と絆

 

ネタバレあります。ご留意を。

 

 

 

私が鈍感なのか、家族の人間関係が分からないまま観ていました。

最後になって、誰一人として家族ではなかったと気づきました。

 

「あれっ、変だな」と感じる場面はありました。

それでも、親戚なのだろうと解釈して観続けていました。

 

「仮面家族」という言葉があります。

「機能不全家族」という言葉もありますね。

辛い響きを持つ言葉です。

 

「万引き家族」と「仮面家族・機能不全家族」。

子どもにとってどちらが居心地が良いかといえば、「万引き家族」なのでしょう。

それでも、祥太が成長するにつれ、万引きすることに疑問を持ち最後には自分の価値観を選択するのですから、「万引き家族」の絆には無理がありました。

 

では、この家族が金銭的に困らず、犯罪を犯さずに暮らしていたらどうだったか?

子どもが学校に通えないという点を横に置けば、家族として十分に成立していたと思います。

 

是枝監督作品では、『誰も知らない』『そして父となる』に連なる作品と言われていますね。

私は『そして父になる』の方を思い出しました。

 

 

洋画では『家族の肖像』『普通の人々』が頭をよぎりました。

 

 

家族の在り方は十人十色

 

日頃は穏やかに過ごしている家族であっても、一つ事が起きると心がバラバラになる家族もあれば、なおさら絆を深める家族もあります。

何が違うのか、私には分かりません。

分からないから映画を観るのかもしれません。

 

 

 

今までの投稿記事

 

1.余ったチケットを映画館前で売る。

2.映画の時間2時間は、長くないですか?

3.DVD再生機を買った!

4.変な人ばかり登場する『クリーピー 偽りの隣人』。

5.「万引き家族」を映画館で観た。

 

 

 

 

 

 

 

 

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