8.『ありがとう、トニ・エルドマン』の入れ歯

こんにちは。

最近、繰り返し観ている映画があります。

その一つが『ありがとう、トニエルドマン』。

 


(画像引用:『トニ・エルドマン』公式サイト)

 

この映画で気になったのは、入れ歯です。

今回は、入れ歯の意味について書いてみます。

 


(画像引用:楽天市場)

 

入れ歯の意味

 

イネスの父親ヴィンフリート(トニ・エルドマン)は、入れ歯をポケットにしのばせています。

そして、イネスの前で入れ歯を出して口にはめたり取ったりを繰り返します。

アホらしいというか汚いというか鬱陶しいというか、、、。

 

多くの映画では、前半に登場する小道具が後半へと続く伏線の表れとなっていることがあります。

映画が伝えたいテーマの象徴となっていることもあります。

 

ということで、

この入れ歯の出し入れの意味はなんだろうと考えてしまいます。

 

(画像引用:『トニ・エルドマン』公式サイト)

 

監督が語る入れ歯

 

監督マーレン・アデは、公式サイトで次のように述べています。

 


(画像引用:『トニ・エルドマン』公式サイト)

 

―ヴィンフリートとトニ・エルドマンという二重のキャラクターの発想はどこから?

私の父からです。
彼はしょっちゅう、架空の人物やとんでもない状況を創造して芝居をするのです。
しかも皮肉たっぷりに。
あの入れ歯は私が彼にあげたものです。
20歳の頃、ミュンヘン国際映画祭でボランティアをした時に、『オースティン・パワーズ』のプレミア上映のチケットと、入れ歯をもらいました。
父なら使い道を知っているだろうと。
家族でレストランに行った時、入れ歯をつけてウェイターの振りをして笑わせてくれました。
彼にはそうしたユーモアの才能があり、それを私はずっと見てきたのです。

 

このインタビューからは、父親ヴィンフリートがトニ・エルドマンを演ずるときに入れ歯を入れていると読み取れますね。

入れ歯の出し入れは「これから僕はトニ・エルドマンに変身するよ」というイネスへのサインのようです。

このサインなしでは、父親ヴィンフリートは素面(しらふ)ではトニ・エルドマンになれないということなのでしょう。

 

父親ヴィンフリートが愛される理由

 

ヴィンフリートは入れ歯の力を利用しないと、すなわち入れ歯の出し入れというサインをイネスに送らないとトニ・エルドマンを演ずることが出来ないとも言えます。

この辺りが、大胆でありながら一面イネスに対して小心者であるヴィンフリートの父親ぶりが表れていていじらしいです。

だからこそ、観客は、煩わしく鬱陶しいヴィンフリートに対して忌み嫌うことなく感情移入ができるのではないでしょうか。

 

サインの受け取り

 

ホイットニー・ヒューストンの「Greatest Love Of All」、裸パーティー、クケリの登場、祖母の葬儀後の入れ歯の出し入れ。

これらは何気ないようで実に象徴的なエピソードですね。

 


(画像引用:『トニ・エルドマン』公式サイト)

 

イネスは父親ヴィンフリートのサインを受け止める感性があります。

なんて素敵な親娘なのかと羨ましく感じました。


イネスは今後どのような提案を顧客にするのか?

 

イネスはグローバル企業でコンサルティングをしています。

ドイツからルーマニアに転勤しています。

顧客は石油関連会社。

 

 

石油掘削施設の保守部署を外部委託するかどうかを迷う顧客に対して、いくつかのプランを提案するのが仕事内容です。

もしも外部委託することに決定すれば、当該部署で働く数百人の従業員の雇用は打ち切られることとなります。

外部委託の決定は、石油関連会社経営陣の責任です。

しかし、イネスの提案が経営陣の決定の大きな材料となります。

 

 

イネスがどのような提案をするのかは分かりませんが、父親ヴィンフリートと過ごした数日間がきっとイネスの提案に影響を与えることになるのではないかと推測します。

 

 

今までの投稿記事

 

1.余ったチケットを映画館前で売る。

2.映画の時間2時間は、長くないですか?

3.DVD再生機を買った!

4.変な人ばかり登場する『クリーピー 偽りの隣人』。

5.「万引き家族」を映画館で観た。

6.「カメラを止めるな!」と「桐島、部活やめるってよ」

7.将来の映画館はどうなるのか?

8.『ありがとう、トニ・エルドマン』と入れ歯

 

7.将来の映画館はどうなるのか?

気付いたら秋になっていました。

数日前まで車のエアコンを弱冷房にしておりましたが、今朝は初めて弱暖房にしました。

 

「将来の映画館がどうなっているのだろうか」とふと疑問を持ちましたので、頭に浮かんだことを徒然に書きます。

 

 

映画館と同じような業種とは?

 

まずは映画館を一つの業種と考え、映画館と経営方法/財務が似ている他産業をあぶりだすことにします。

映画館は設備への初期投資と維持費が大きい業種です。

この点を考えると次の業種が映画館と似ていると思います。

 

【 大学 】

文部科学省は大学の基本財産として土地と建物と機器備品の確保を求めています。
(細かく申しますと、借り入れでない自己資金で基本的財産を賄うことを求めています。これを大学設置基準では「基本金」といいます)

同様に、映画館を新たに作るには、あるいは運営するには、建物と機器備品に投資しなければいけません。

 

 

【 鉄道、電力を代表とするインフラ系企業 】

電力業界は旧来、「発電部門」と「送配電部門」と「小売部門」の三つの役割を地域ごとに一社ずつある電力会社が引き受けていました。

すなわち、「発電所」と「鉄塔・電柱・電線・変電所」に莫大な資金が必要とされました。

(ただし、1995年以降「発電部門」は原則参入自由となりました。
また、「小売部門」も段階的に自由化を実施し、2016年に全面自由化を達成しました。「送配電部門」も中立性を担保するため、2020年に法的分離がなされる予定です。)

鉄道業界も同様ですね。

路線と列車基地の土地代、線路の設置維持代、電車代に巨額を投資しています。

 

 

 

 

学校やインフラ企業に生き残り策はあるか?。

 

【大学の現状と将来】

大学は少子化からくる波にのまれようとしています。

団塊世代のジュニア層は一年で約200万人いました。

大学側は努力しなくとも受験倍率が高く定員が充足しましたので、大学の経営方法は殿様商売ともいわれていました。

しかし、今の18歳人口は約110万人と激減しております。

どの大学も受験生集めに必死ですね。

 

(画像引用→「18歳人口と高等教育機関への進学率の推移」)

 

なお、団塊ジュニア層以降、18歳人口が減ってきても大学がつぶれなかったのは、単に進学率が上昇したお陰です。
大学の自助努力があったわけではありません。

 

今や、私学がつぶれないように、私学と公立大学との統合を文部科学省が考えている時代となっています。

 

大学に将来があるならば、次の道を模索する必要があるかと思います。

1.高齢者、専業主婦を受講生とする講座の開発

2.社会人が企業に勤めながら学べる資格課程の設置

3.大学キャンパス/教室/設備/機器備品を授業時間外に外部に賃貸する

4.教員という資源を学内にとどめず、学外へ講師などとして派遣

 

・1と2は、アメリカの大学が生き残り策として打ち出し成功しています。

・3については、学内を貸会議室/劇場/機器レンタルし収益を目指します。

・4については理系の教員(特に工学部系教員)に多くの実績がありますが、文系教員が収入を得る新規仕組みを開拓する必要があります。

 

【インフラ系企業の現状と将来】

 

電力会社の例を挙げます。

先に、「発電部門」と「送配電部門」と「小売部門」分離について触れました。

「発電部門」については、原子力発電所が水力/火力に比して経済的に優位になっていないことが近年明らかになっています。
さらに、廃棄物処理費を除外しても経済的に成り立たないとの見識が注目されています。

自然エネルギーは、当初から電力会社以外の業種が進出しています。
水力においても小型発電システムを取り入れる地域が増えてくることでしょう。

自家発電を取り入れる企業が中小にまで広がりますと、電力会社の「電力メーカーとしてのアイデンティティー」すらも危うさを覚えます。

さらに、これからも自然エネルギー発電割合が順調に推移しますと、原子力発電はおろか電力発電の費用対効果の低迷が考えられます。

 

 

「送配電部門」については、よほどの技術革新がないかぎり現在の利益が継続されることでしょう。

「小売部門」においては、今の総括原価方式がいつまで保証されるか未定です。

また、技術発展による省エネ設備/製品の開発が進み、電力需要の低迷が気がかりです。

唯一の光は電気自動車による電力需要ですが、これも水素発電などの新技術との競争にさらされることになるでしょう。

これらを考えるに、電力会社の将来には暗雲が立ち込め先行きが見通せない状態といってよいかと言えます。

将来的には、今の既得権にしがみつく限り、電力会社は送配電部門のみが生き残るにすぎないと私は考えています。

このことは電力会社にとっって一見マイナスのように思われますが、あながち悲観する必要はありません。

収益率が高い部門に事業を特化させることで生き残る企業は多いものです。
時は、この部門が持つ優位性を他の業種に応用し、以前の業種以上の利益を出すのみならず、業種のパラダイム変換を成功させることすらあります。

現在の電力会社の人事は、他業種からの人材を受け入れない体制が続いています。

来たる将来を見据え今の採用システムを見直すことが、電力会社をはじめとするあらゆるインフラ系企業にとって先決事項だと考える次第です。

 

映画館の将来について

 

大学と電力会社の現状と将来について思うことを書いてまいりましたが、このことは映画館にも応用が利くことが多いと考えます。

換言しますと、大学/電力会社が行っている対策を映画館経営にスライドさせた場合、どのように具体化できるかを考えれば良いのです。

この具体策はおいおい加筆していこうと思います。

 

 

今までの投稿記事

1.余ったチケットを映画館前で売る。

2.映画の時間2時間は、長くないですか?

3.DVD再生機を買った!

4.変な人ばかり登場する『クリーピー 偽りの隣人』。

5.「万引き家族」を映画館で観た。

6.「カメラを止めるな!」と「桐島、部活やめるってよ」

7.将来の映画館はどうなるのか?

 

 

 

 

 

 

 

6.「カメラを止めるな!」と「桐島、部活やめるってよ」

こんにちは。

噂の「カメラを止めるな!」を観ました。

 

「カメラを止めるな!」→公式サイト

 

(画像引用:公式サイト)

 

地方の映画館は、駐車場が整った郊外型シネマコンプレックスが主だと思います。

これがちょっと残念です。

 

都会は街を散策中にふらっと映画館に入ることができます。

「待ち合わせに時間があるから早めに家を出て映画でも見るか」ということが可能ですね。

 

一方、地方は事前に数時間分の予定を立て、「よし、これから映画館に行くぞ」という意気込みが必要です。

意気込みがくじけることって結構あるんです。

今から自動車を走らせて上映時間に間に合うのか?
わずか間に合わない、うーん、止めよう。

「映画、観に行くよ」
と家族に伝えると、返ってくる言葉は、
「その前にちょっと用事頼まれない?」。

凹みます。

 

今回は万難(?)を排して郊外のショッピングモール内の映画館に駆け込みました。

土曜の9時20分開始。

いつもは空いているのですが、今回は半分席が埋まっていました。

 

(画像引用:イオンエンターテイメント)

 

いまどきの映画館って、個人でもレンタルできるのですね。
イオンエンターテインメントのシアターレンタル画面

 

劇場内のお客さんとの連帯感

 

以下は、ネタバレなしですので、ご安心を。

 

この映画、前半はゾンビ映画。

・ウィキペディア→ゾンビ映画の一覧

・ciatr→怖いけど面白い傑作おすすめゾンビ映画25選!

・mybest→ゾンビ映画のおすすめ人気ランキング50選【2018年最新版!】

 

「映画.com」の解説では、こんな概要が書かれていました。

映画専門学校「ENBUゼミナール」のワークショップ「シネマプロジェクト」の第7弾として製作された作品で、前半と後半で大きく赴きが異なる異色の構成や緻密な脚本、30分以上に及ぶ長回しなど、さまざまな挑戦に満ちた野心作。「37分ワンシーンワンカットのゾンビサバイバル映画」を撮った人々の姿を描く

 

解説の通り、前半37分間はゾンビ映画です。

この37分はワンカットの長廻しですので、これはこれで観ごたえ十分でした。

そして、後半はこの映画を撮ったキャストとスタッフの話になります。

内容はまだ上映中につき観てのお楽しみ。

 

書けることは、同じスクリーンで見入っている見ず知らずの観客と一体感が生じるということです。

「一緒に映画の中で一緒に行動している」感覚がしました。

この意味で、レンタルDVDではなく、映画館に足を運んで観るべき映画だと思いました。

 

そして、ついでに書くと「私も映画を撮りたい!!!」と思わせる映画でした。

 

『桐島、部活やめたってよ』を思い出しました。

 

『桐島、部活やめるってよ』の中で映画を撮る高校生たちが登場します。

彼らがこの映画を観たらどんな気持ちになるか知りたく思いました。

 

・ウィキペディア→『桐島、部活やめるってよ』の概要

・まとめサイト→『桐島、部活やめるってよ』の町山映画塾の書き起こし

・YouTube→『桐島、部活やめるってよ』の「町山智浩の映画塾!」音声

 

(画像引用:Amazon)

 

町山氏の解説の一部を以下に引用します。

宏樹は主人公です。

宏樹にしてみれば、もうそれも意味が無いことに気づいてるんですよ。勉強についてもそうで、彼は勉強もできるらしいんですね、はっきりと出てこないですけど。原作にはもちろんはっきり書いてありますけども。勉強していい大学に行って、いい会社に入って、給料沢山もらって、お金をもらって、いい嫁さんもらって、一体それが何なのかと、それ自体に意味がわからなくなってしまっているわけですよ。そんなことして一体なんになるんだという感じになってきているのが宏樹くんで、この宏樹くんていうのは実は、先程も言いましたけども、実存主義って言葉をしらないで、実は実存主義の入り口に立ち、もう向かっている状態なんですね。

人間の生きる意味とは、世の中の意味とは一体何なのかと、もう意味は無いんじゃないかという状況に入ってきているという話しなんですね、今回は。だからなんでもできる人だから俺達には関係ないってことではなくて、実は全てのことに意味は無いんだよということをはっきりとさせるために、宏樹を主人公にしているだけなんですね。

 

意味や価値の有無を考えると、その虚しさに気付く瞬間があります。
ましてや、周囲の人に自分の価値観を合わせて生きると自分が無くなりますね。

「好き嫌い・居心地が良いか悪いか」という正直な感情に従うのがよろしいかと思いました。

 

 

早速、レンタルDVD店で『桐島、部活やめるってよ』を借りました。

 

 

今までの投稿記事

1.余ったチケットを映画館前で売る。

2.映画の時間2時間は、長くないですか?

3.DVD再生機を買った!

4.変な人ばかり登場する『クリーピー 偽りの隣人』。

5.「万引き家族」を映画館で観た。

6.「カメラを止めるな!」と「桐島、部活やめるってよ」

 

 

 

5.「万引き家族」と家族の疑問

こんにちは。

今回は、『万引き家族』について思うところを書きます。

久しぶりの映画館で『万引き家族」。

 

エスカレーターで上がるとき、
通路のポスターをみるとき、
受付の方に接するとき、

「映画館にやってきた!」と心ときめきます。

 

久しぶりの映画館でしたので、チケットの買い方すら忘れていました。

平日の午前中だったせいか、お客さんは20名くらい。

一番後ろの端の席を選びました。

くつろげるのです。

 


(画像引用:GAGA)

 

さて、『万引き家族』。→GAGA公式サイト

奇抜なタイトルに、ぶっ飛びました。

 

タイトルからは、マンガ『浦安鉄筋家族』を思い出しました。
秋田書店

 

第71回カンヌ国際映画祭の最高賞「パルム・ドール」を受賞しましたね。

おめでとうございます。

 

2か月前にDVDで観た『私はダニエル・ブレイク』(2016年パルムドール受賞作)が良かったので、同じ賞を取ったこの作品を楽しみにしていました。

この『私はダニエル・ブレイク』、
引退を撤回してまで撮ったケン・ローチ監督の力作です。

しゃくし定規の行政の壁に阻まれ、必要な支援を受けられないばかりではなく、人としての尊厳さえも奪われていく現実。

その中で、弱っている者同士の助け合いが淡々と描かれていました。

 

(画像引用:『私はダニエルブレイク』公式サイト)

 

『万引き家族』と映画館

 

映画、良かったです。

家族の日常生活が淡々と丁寧に描かれています。

日常と言っても、法の中で日々を生きている人にとっては通常ではありえない犯罪がいくつも描かれます。

でも、すでに自分の視点が家族に引き付けられていますので、万引きをはじめとする数々の犯罪さえごく当たり前の日常生活に感じられました。

 

映画や小説というものは面白いもので、自分の倫理観からは離れた出来事であっても、観ているうちに読んでいるうちに主人公の立場になっていますので、自分が持っている倫理観の枠組みを一気に乗り越えられるのです。

特に映画館の中では、自分を無意志の内に縛っているあらゆるものから解き放たれる思いがします。

逆にいえば、自分が日々従っている枠組みが自ずと明らかになってきます。

映画館で起こる、この枠組みの転換が実に心地良いのです。

 

しかし、

リアルで枠組みの転換が起きると大変です。

自分の人生観が変化すること、自分が大切に守ってきたこと、意味があると信じ込んできたこと。

これらが急に崩れると、自我の危機ですから。

だからこそ、映画館での一時の枠組み転換が心地よいのでしょうね。

 

 

『万引き家族』と絆

 

ネタバレあります。ご留意を。

 

 

 

私が鈍感なのか、家族の人間関係が分からないまま観ていました。

最後になって、誰一人として家族ではなかったと気づきました。

 

「あれっ、変だな」と感じる場面はありました。

それでも、親戚なのだろうと解釈して観続けていました。

 

「仮面家族」という言葉があります。

「機能不全家族」という言葉もありますね。

辛い響きを持つ言葉です。

 

「万引き家族」と「仮面家族・機能不全家族」。

子どもにとってどちらが居心地が良いかといえば、「万引き家族」なのでしょう。

それでも、祥太が成長するにつれ、万引きすることに疑問を持ち最後には自分の価値観を選択するのですから、「万引き家族」の絆には無理がありました。

 

では、この家族が金銭的に困らず、犯罪を犯さずに暮らしていたらどうだったか?

子どもが学校に通えないという点を横に置けば、家族として十分に成立していたと思います。

 

是枝監督作品では、『誰も知らない』『そして父となる』に連なる作品と言われていますね。

私は『そして父になる』の方を思い出しました。

 

 

洋画では『家族の肖像』『普通の人々』が頭をよぎりました。

 

 

家族の在り方は十人十色

 

日頃は穏やかに過ごしている家族であっても、一つ事が起きると心がバラバラになる家族もあれば、なおさら絆を深める家族もあります。

何が違うのか、私には分かりません。

分からないから映画を観るのかもしれません。

 

 

 

今までの投稿記事

 

1.余ったチケットを映画館前で売る。

2.映画の時間2時間は、長くないですか?

3.DVD再生機を買った!

4.変な人ばかり登場する『クリーピー 偽りの隣人』。

5.「万引き家族」を映画館で観た。

 

 

 

 

 

 

 

 

4.変な人ばかり登場する『クリーピー 偽りの隣人』の疑問

こんにちは。

空梅雨でしょうか。

良い天気が続きます。

そのせいか車の上に付いた鳥のフンが取れません。

一雨降って、フンを洗い流して欲しいです。

 

『クリーピー 偽りの隣人』

 

 

(画像引用:.Asmik Ace)

 

昨夜、『クリーピー 偽りの隣人』を観ました。

見終えたら0時を過ぎていました。

スッキリしなくて、1時間ほど映画のサイト検索をしていました。

 

以下は、ネタバレを含みますのでご注意を。

 

この映画、最初から最後まで、いやーな違和感を抱きながら観ました。

 

見終えた後も気持ちが落ち着きませんでした。

 

サスペンス・スリラー映画の場合、通常は犯人側がどこか異様で、被害者や刑事側はノーマルです。

ところが、『クリーピー 偽りの隣人』は両者とも異様なのです。

 

違和感の正体とは

 

 

 

私が抱いた違和感を羅列し、自分なりの感想を記しますね。

 

1.
高倉教授(西島秀俊)・妻の高倉康子(竹内結子)・野上刑事(東出昌大)と犯人の西野雅之(香川照之)が会話するときのお互いの距離が近すぎる。
いわゆるパーソナルスペースが狭い。

→西野雅之(香川照之)がパーソナルスペースを狭くすることで、相手の心に付け入る作戦を取っているのかもしれません。

2.
妻の高倉康子(竹内結子)が西野雅之(香川照之)に無警戒過ぎる。

→高倉康子(竹内結子)は人との距離感に元々無頓着なタイプなのか、あるいは不道徳な未知の世界への憧れがあったのかもしれません。

3.
高倉教授(西島秀俊)の喋り方が断定的で高飛車であり、人の話を聞くという態度がない。
人との会話が唐突でぶっきらぼうで一本調子。
表情がいつも一緒。

→こんな人は少なくはないのかもしれませんが、うーん、苦手です。

4.
高倉教授(西島秀俊)が働く大学の研究室(?)が開放的過ぎる。
映っている大学生たちが妙に元気で明るすぎる。

→人工的な作り物のようにわざと見せているのかもしれませんが、なぜそうなのかが分かりません。
(撮影協力の埼玉県立大学HP・同大学サイトの「撮影の施設使用」
明るい世界(大学)と闇の世界(世間)との対比を描きたかったのかな。

5.
妻の高倉康子(竹内結子)が飼っている犬が西野雅之(香川照之)に迷惑をかけた後、妻の高倉康子(竹内結子)が西野雅之(香川照之)に真剣に謝らない。

→私は犬を飼ったことがないので、これが通常の謝り方なのかもしれませんが余りにもあっさりしすぎていると感じました。
高倉康子(竹内結子)のこんなところが、西野雅之(香川照之)に付け込まれたのでしょうか。

 

 

なぜ、被害者(高倉夫妻)に対して違和感を持たせる演出にしたのか?

「犯罪というものは加害者と被害者の両者が協働して作り出す場合もあり得る」ということを表したかったのだと思います。

 

西野雅之(香川照之)は、人の弱みと負い目を嗅ぎ取り、手順を踏みながら相手の心に入り込み、最後は心を支配する悪人です。

悪は確かに存在します。

悪に付け入られないためには、自分自身の強みを過信することなく、弱みも同時に理解しておいたほうが良いですね。

 

 

支配・被支配」、「共依存」ということを考えさせられる映画でした。

 

今までの投稿記事

1.余ったチケットを映画館前で売る。

2.映画の時間2時間は、長くないですか?

3.DVD再生機を買った!

4.変な人ばかり登場する『クリーピー 偽りの隣人』。

 

 

 

3.DVD再生機を買った!

やったー!

という気分です。

 

(画像引用:ビッグカメラ.COM)

 

長い間、困っていたのです。

液晶画面付きDVD再生機しかなかったのです。

この液晶画面は右上から左下まで約20センチしかないのです。

映画の筋を追うだけならば充分なのです。

でも、映像の美しさは感じられないし、アクションやSFものは迫力が全くないのです。

 

不満足でしたが、再生機購入を何年も我慢してきました。

何万円はすると思い込んでいました。

ところが、電気店に立ち寄ってみると、一番安いのは4千円。

 

ホームセンターに寄ると、3千円!

どうして再生機が3千円で買えるのでしょうか?

この世の中の仕組みって、一体どうなっているのですかねえ。

 

迷った末、何年も我慢したのだからと、奮発して4千円のを買いました。

 

一昨日借りてきたDVDは、二つあります。

 

1.
『アドレナリン2 ハイ・ボルテージ』(ジェイソン・ステイサム主演)

ウィキペディア→こちらをクリック

 

(画像引用:Amazon)

 

2.
『十二人の怒れる男』

ウイキペディア→こちらをクリック

 

(画像引用:Amazon)

 

どちらを記念の初体験鑑賞にするか?

 

 

『アドレナリン ハイ・ボルテージ』は迫力ある映像だと思うので楽しみに取っておいて、まずは『十二人の怒れる男』を選びました。

良かったですよ~。

19型テレビに映る役者の表情まで読み取れたのです。

 

陪審員制度についての映画を2点

 

ちなみに、私は『十二人の怒れる男』よりも先に『12人の優しい日本人』(三谷幸喜によるリメイク版)をすでに観ていました。
ウィキペディア→こちらをクリック

 

(画像引用:ナンバーワンプライス)

 

陪審員役の豊川悦司さんがニヒルでカッコいいです。
若くて細身!
所属事務所ALFA AGENCYのサイト→こちらをクリック

 

(画像引用:Amazon)

 

豊川さんは、今、2018年上半期の「連続ドラマ」で少女漫画家を演じていますね。
とぼけていながら人情深い役柄が素敵です。
「半分、青い。」NHKサイト→こちらをクリック

 

(画像引用:Real Sound)

 

今夜の『アドレナリン2 ハイ・ボルテージ』鑑賞が楽しみです。

 

今までの投稿記事

1.余ったチケットを映画館前で売る。

2.映画の時間2時間は、長くないですか?

3.DVD再生機を買った!

2.映画上映、2時間の疑問

90分映画コーナー

 

レンタルDVD店で、「90分映画コーナー」という棚を見つけました。

キャストの25年後です。

(画像引用:nickleshi.blogspot.com)

 

 

陳列されているDVDを見ると、過去に観て良かった映画もあります。

自分としては、その映画が短かったという印象がなかったので、「そうか、この映画は90分と短かったのか」という小さな驚きを感じました。

同時に、そもそも映画の時間は2時間が標準なのはなぜなのだろうか、と疑問を感じました。

映画が2時間である理由

 

まずは、自分なりの推測を書きます。

 

1.
演劇の時間が2時間だったので、それにならった。

クラシックコンサート、野球などのスポーツも休憩時間を入れて2時間が多かった。

(CDの大きさを決めたといわれる「第九」は60分少々。他の曲と休憩を入れて2時間)

 

2.
映画のフィルム、または映写機の作動時間が技術的に2時間が限度だった。

「風と共に去りぬ」をリバイバルで初めて見たときでした。

上映中に「フィルムを交換します」のようなメッセージがあり、数分何も映らない時間帯がありました。

フィルムが前半部分・後半部分と2本あり、2時間以上の映画は2時間目にフィルムを取り替えて映写機にセッティングしていたのでしょう。

 

(画像引用:Yahoo!映画)

 

3.
人が集中できる時間が2時間。

全くの推測ですが、大学などの研究機関が作業効率を研究した結果、2時間が限度だったのだろうと思います。

 

4.
間違いだろうけど、もしかするともしかする推測。

・恋人同士が一緒にいてちょうど良い時間が2時間なので、あわせた。

・コース料理をワインと楽しむ時間が2時間なので、あわせた。

・不思議なことに、マラソンの世界記録も大相撲幕ノ内取り組みも2時間です。

 

以上が自分の推測ですが、当っているような気もするし、的外れなような気もします。

そこで、サイトで調べてみました。

「映画 2時間 理由」で検索した結果、次のサイトを見つけました。

1.「教えてGoo!」→こちらをクリック

2.「Yahoo知恵袋」→こちらをクリック

3.「映画の素晴らしさ」→こちらをクリック

4.「フィルマガ」(90分以内映画の紹介)→こちらをクリック

5.「シアター ciatr」(長い映画の紹介)→こちらをクリック

 

どの理由も正しいように思いますが、決定的な理由は分からなかったです。

 

私、歳と共に長い映画は集中力が続かなくなっています。

特にDVD鑑賞。

DVDは自宅で観られるので、途中で一時停止ボタンを押して、皿洗いをしたりストレッチをしたり。

 

 

今までの投稿記事

1.余ったチケットを映画館前で売る。

2.映画の時間2時間は、長くないですか?

 

1.余ったチケットを映画館前で売る。


引用元
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=3122

「エルビス・オン・ステージ」

 

知人から数枚の前売りチケットを譲り受けたことがある。

「エルビス・オン・ステージ」、1970年映画のリバイバル上映だ。

なぜチケットを知人が持っていたかは定かではない。

 

エルビスが亡くなったのが1977年。

映画のステージは、きっと1970年のラスベガス公演。

これは、素晴らしかった。

エルビスの身体の動き、甘いマスク、観客との交流、なんといっても歌声。

 

 

これぞ大人だ、と感じたカップル

 

映画に酔った私は、映画館の前に立って呼びかけた。

「チケット余ってます。前売り料金でお分けしますよ」。

私と同じ感動を安い値段で味わってほしい、チケットを無駄にしたくない、という一心だった。

ある女性が「じゃあ、2枚もらおうかしら」と声をかけてくれた。

そばには男性もいたので、カップルで鑑賞するのだろう。

チケットを渡した瞬間に映画館からマイクの声が聞こえた。

「チケットを売買することは禁止されています。すぐにおやめください」。

最初は、なぜ映画館がそんなことを私に言ったのか理解できなかった。

しかし、すぐに「そうか、これがいわゆるダフ屋行為というものなのか」と自分のことを悟った。

カップルには「チケットどうぞ。無料で結構です」と言って、チケットを差し上げた。

そして、私はすぐに映画館から離れた。

数十秒経っただろうか。

私を追いかけてきてくれたのだろう。

「どうぞ料金を受け取ってください」と女性の声。

そばには、男性。

男性は厚手のコートで堂々とした体格と穏やかな顔、女性は長い髪と笑顔。

「いえ、結構ですよ」

と言ったものの、

「でも、あなた困るでしょ。取っておきなさいよ」と女性。

結局、お礼を言って2枚分のチケット料金を受け取った。

そして、二人が映画館の方へ向かうのを姿が見えなくなるまで見送った。

親切な方がいるものだなあという気持ちと共に、自分が大人になったらこの二人のような大人になりたいという気持ちが沸き上がった。

そして、「エルビス・オン・ステージ」を二人で楽しんでほしいと願った。

 

 

新宿か銀座の少し街はずれの映画館だった。